Erik Satie (エリック・サティ)についてまとめています。

エリック・サティ うぬぼれ少女百貨店


サティ的コラム

名刺大の紙片への落書きについて (レプリカ自作しました!)


サティは、名刺大の紙片に落書きをする密かな趣味を持っていました。それらはとても凝った書体の文字やイラストが描かれ、サティの絵画的センスをうかがい知ることができます。

「5本マストの大型船"星号"極地旅行」

「魔術師ピコンの鉛の兵隊たちは、目に見えない姿になり、壁に沿ってよじ登り、家の上から飛び降りることができる。」

「トゥペ渓谷。"巨大なもの"の地方。極めて巨大。城館、庭園、テラス、そして農場(1596年)。池、川、そして森。沼。悪魔の所有物。」

「旅籠屋大きな黒い太陽 ジュールダン大通り ある魔法使いの所有」

(以上、日本語訳はエリック・サティ展から引用)

など、内容は非常に空想的。今の時代の(と言うよりも一昔前でしょうか)ロールプレイングゲームの世界観ですね。

驚くべきことに、サティは生前、これらの落書きを誰にも見せなかったのです!ファンタジックな想像をしては名刺大の紙片にものすごく丁寧に書き付け、それを積み重ねて貯めていくことを密かに愉しんでいた、サティ。今の感覚からすると(当時の感覚でもきっと)、とても暗くて寂しい趣味に感じられます。でも、ファンとしては「さすがサティだ!」と、寧ろ肯定的にとらえたくなってしまうような、そんなところが、またサティの凄さで魅力な気もします。

さて、サティ・ファンとしてはどうしてもレプリカ的なものを手に入れたい!でも(当然)販売してない…。ということで、自作してみました!スキャンして、名刺サイズの紙に印刷したのです。といっても、印刷の大きさは原寸大からずれがあるでしょうし、紙の大きさも縦横比が異なります。要は雰囲気だけで適当ということです。あくまで私個人が楽しむためのものですので、残念ですが一つ一つのカードを拡大して掲載することはできません。でも、大まかな雰囲気だけでも伝わるように、以下に写真をUPしてみます。



ちなみに、当ホームページのタイトル「うぬぼれ少女百貨店」もこの中の言葉から採用しました。
我ながら、素敵なタイトルだと思っています。




カウンター